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39.  ファイルシステムのマウントとマウント解除 (手順) ファイルシステムのマウント UFS ファイルシステムのマウント方法 (mount コマンド)  戻る   目次   次へ 
   
 

例 -- UFS ファイルシステムをマウントする (mount コマンド)

次の例は、/dev/dsk/c0t3d0s7/files1 ディレクトリにマウントする方法を示しています。

# mount /dev/dsk/c0t3d0s7 /files1

例 -- ロギングを有効にして UFS ファイルシステムをマウントする (mount コマンド)

UFS ロギングによってファイルシステムの整合性が保たれるために、システムのリブート時間が大幅に短縮されます。次の例は、ロギングを有効にして、/dev/dsk/c0t3d0s7/files1 ディレクトリにマウントする方法を示しています。

# mount -o logging /dev/dsk/c0t3d0s7 /files1

大規模ファイルを持たない UFS ファイルシステムをマウントする方法 (mount コマンド)

ファイルシステムをマウントするときには、largefiles オプションがデフォルトで選択されるため、2G バイトを超えるファイルを作成できます。大規模ファイルを作成した後で、nolargefiles オプションを指定してファイルシステムを再マウントするには、あるいは Solaris 2.6 およびその互換バージョンを実行するシステム上にマウントするには、大規模ファイルをすべて削除し、fsck コマンドを実行して状態を「nolargefiles」にリセットしなければなりません。

以下の手順では、ファイルシステム用のエントリが /etc/vfstab ファイルにあるものとします。

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

  2. 必要に応じて、マウントするファイルシステムのマウントポイントを作成します。

    # mkdir /mount-point

    ファイルシステムをマウントするには、ローカルシステム上にマウントポイントを作成する必要があります。マウントポイントとは、マウントされるファイルシステムが接続されるディレクトリのことです。

  3. ファイルシステム内に大規模ファイルが存在しないことを確認します。

    # cd /mount-point
    # find . -xdev -size +20000000 -exec ls -l {} \;

    /mount-point は、大規模ファイルがあるかどうかをチェックするファイル システムのマウントポイントを指定します。

  4. 大規模ファイルが当該ファイルシステム内に存在する場合は、必要に応じてそのファイルを削除するか、他のファイルシステムに移動します。

  5. ファイルシステムをアンマウントします。

    # umount /mount-point
  6. ファイルシステムの状態をリセットします。

    # fsck /mount-point
  7. nolargefiles オプションを指定してファイルシステムを再マウントします。

    # mount -o nolargefiles /mount-point

例 -- 大規模ファイルを持たないファイルシステムをマウントする (mount コマンド)

次の例は、/datab ファイルシステムをチェックし、nolargefiles オプションを指定して再マウントする方法を示しています。

# cd /datab
# find . -xdev -size +2000000 -exec ls -l {} \;
# umount /datab 
# fsck /datab
# mount -o nolargefiles /datab

NFS ファイルシステムのマウント方法 (mount コマンド)

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

  2. 必要に応じて、マウントするファイルシステムのマウントポイントを作成します。

    # mkdir /mount-point

    ファイルシステムをマウントするには、ローカルシステム上にマウントポイントを作成する必要があります。マウントポイントとは、マウントされるファイルシステムが接続されるディレクトリのことです。

  3. リソース (ファイルまたはディレクトリ) がサーバーから使用可能かどうかを確認します。

    NFS ファイルシステムをマウントするには、share コマンドを使用し、サーバー上のリソースを使用可能にしておかなければなりません。リソースの共有方法については、『Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)』の「NFS サービスについて」を参照してください。

  4. NFS ファイルシステムをマウントします。

    # mount -F nfs [-o mount-options] server:/directory /mount-point

    -o mount-options

    NFS ファイルシステムのマウントに使用できるマウントオプションを指定する。汎用マウントオプションのリストについては、表 39-2 を参照。オプションについては、mount_nfs(1M) のマニュアルページを参照。

    server:/directory

    共有するリソースを持つサーバーのホスト名と、マウントするファイルまたはディレクトリへのパスを指定する。

    /mount-point

    ファイルシステムをマウントするディレクトリを指定する。

例 -- NFS ファイルシステムをマウントする (mount コマンド)

次の例は、サーバー pluto/export/packages ディレクトリを /mnt にマウントする方法を示しています。

# mount -F nfs pluto:/export/packages /mnt

IA: ハードディスクから PCFS (DOS) ファイルシステムをマウントする方法 (mount コマンド)

次の手順で、PCFS (DOS) ファイルシステムをハードディスクからマウントします。

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

  2. 必要に応じて、マウントするファイルシステムのマウントポイントを作成します。

    # mkdir /mount-point

    ファイルシステムをマウントするには、ローカルシステム上にマウントポイントを作成する必要があります。マウントポイントとは、マウントされるファイルシステムが接続されるディレクトリのことです。

  3. PCFS ファイルシステムをマウントします。

    # mount -F pcfs [-o rw | ro] /dev/dsk/device-name:logical-drive /mount-point

    -o rw | ro

    PCFS ファイルシステムを読み取り/書き込み (rw) または読み取り専用 (ro) にマウントできることを指定する。このオプションを指定しない場合のデフォルトは rw。

    /dev/dsk/device-name

    ディスク全体のデバイス名を指定する (/dev/dsk/c0t0d0p0 など)

    logical-drive

    DOS の論理ドライブ名 (c から z) またはドライブ番号 (1 から 24) を指定する。ドライブ c はドライブ 1 に相当し、ディスク上の基本 DOS スライスを表す。他のすべてのドライブ名やドライブ番号は、拡張 DOS スライス内の DOS 論理ドライブを表す。

    /mount-point

    ファイルシステムをマウントするディレクトリを指定する。

    device-name」と「logical-drive」とは、コロンで区切る必要があります。

IA: 例 -- ハードディスクから PCFS (DOS) ファイルシステムをマウントする (mount コマンド)

次の例は、基本 DOS スライス内の論理ドライブを /pcfs/c ディレクトリにマウントする方法を示しています。

# mount -F pcfs /dev/dsk/c0t0d0p0:c /pcfs/c

次の例は、拡張 DOS スライス内の最初の論理ドライブを /mnt に読み取り専用としてマウントする方法を示しています。

# mount -F pcfs -o ro /dev/dsk/c0t0d0p0:2 /mnt

ファイルシステムのマウント解除

ファイルシステムをマウント解除すると、ファイルシステムがそのマウントポイントから削除され、そのエントリが /etc/mnttab ファイルから削除されます。マウントされているファイルシステム上では、一部のファイルシステム管理作業を実行できません。次の場合には、ファイルシステムをマウント解除する必要があります。

  • ファイルシステムが不要になった場合、または新しいソフトウェアが入ったファイルシステムに交換された場合

  • fsck コマンドを使用してファイルシステムを検査し、修復する必要がある場合 fsck コマンドの詳細については、第 42 章「UFS ファイルシステムの整合性チェック (手順)」を参照してください。

    ファイルシステムの完全バックアップを実行する前に、マウント解除しておくとよいでしょう。バックアップの実行についての詳細は、第 46 章「ファイルとファイルシステムのバックアップ (手順)」を参照してください。


    注 - 各ファイルシステムは、ファイルシステムのシャットダウン手順の一部として自動的にマウント解除されます。


umount -f オプションを使用すると、非常時に使用中のファイルシステムを強制的にマウント解除できます。ファイルを開いた状態でファイルシステムをマウント解除すると、データが失われる可能性があるため、非常時以外はこの操作を行わないようにしてください。このオプションは、UFS と NFS のファイルシステムでのみ使用できます。

ファイルシステムをマウント解除する場合の前提条件

ファイルシステムをマウント解除する場合の前提条件は次のとおりです。

  • スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けていなければならない。

  • ファイルシステムがマウント解除が可能な状態でなければならない。使用中のファイルシステムはマウント解除できません。ユーザーがそのディレクトリ内に入っているとき、プログラムがそのファイルシステム上のファイルを開いているとき、または共有されているときには、ファイルシステムは使用中とみなされます。次の方法でファイルシステムをマウント解除が可能な状態にできます。

    • 別のファイルシステム内のディレクトリにカレントディレクトリを変更する

    • システムからログアウトする

    • fuser コマンドを使用して、そのファイルシステムを使用中のすべてのプロセスを表示し、必要に応じて終了させる。詳細については、ファイルシステムを使用中のすべてのプロセスを終了させる方法を参照。

      他のユーザーが使用しているファイルシステムをマウント解除する必要があるときは、各ユーザーに通知してください。

    • ファイルシステムの共有を解除する。ファイルシステムの共有を解除する方法については、unshare(1M) のマニュアルページを参照してください。

 
 
 
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