パフォーマンスのチューニング
プログラムやデバイスによるディスクの入出力の使用が非常に多いと、問題が発生したり、パフォーマンスが低下することがあります。この場合、入出力使用率が高い領域から使用率の低い別のディスクにサブディスクを移動して、調整することができます。
VxVM 統計機能によって得られる I/O 統計情報を使用すると、パフォーマンスをチューニングしてディスクやシステム全体のパフォーマンスの向上させることができます。
I/O ボトルネックや問題の場所を特定してから、物理ドライブ間でデータを移動してディスク ドライブ間の I/O 負荷を均等に調整し、ディスクとシステムのパフォーマンスを向上できます。 この処理は負荷分散と呼ばれます。
関連項目:
リアルタイムの統計情報の収集と表示
リアルタイムの統計情報の収集と表示を設定するには、
オンライン表示オプションの選択を行う必要があります。
オンライン表示オプションの選択
次の手順を実行して、表示オプションを設定します。
オンライン データ表示オプションの選択方法
- 「ツール(Tools)」>「統計情報(Statistics)」 >「オンライン データ表示オプション(Online Data Display Options)」を選択し、「統計情報表示オプション(Statistics Display Options)」ウィンドウを表示します。
- 必要な統計情報パラメータのチェックボックスをオンにします。
- 1 秒あたりの読取り要求数(Read Requests/Second )
選択したストレージ オブジェクトに対する 1 秒あたりの読取り要求数です。
- 1 秒あたりの書込み要求数(Write Requests/Second )
選択したストレージ オブジェクトに対する 1 秒あたりの書込み要求数です。
- 1 秒あたりの読取りブロック数(Read Blocks/Second )
選択したストレージ オブジェクトに対して処理される読取り要求データ量(1 秒あたりのブロック数)です。これは、読取り要求におけるスループットです。
- 1 秒あたりの書込みブロック数(Write Blocks/Second )
選択したストレージ オブジェクトに対して処理される書込み要求データ量(1 秒あたりのブロック数)です。これは、書込み要求におけるスループットです。
- 単位ブロックの平均読取り時間(マイクロ秒)(Avg Time (microseconds)/Read Block)
要求が発生してからデータが返されるまで、読取りブロックの処理にかかった平均時間(マイクロ秒)です。
- 単位ブロックの平均書込み時間(マイクロ秒)(Avg Time (microseconds)/Write Block)
要求が発生してからデータが返されるまで、読取りブロックの処理にかかった平均時間(マイクロ秒)です。
デフォルトでは、すべての統計情報パラメータが有効になります。
- 「リフレッシュ レート(秒)(I/O Refresh Rate/Sec)」を設定します。
これは、データ収集画面の表示を更新する時間間隔です。プログラムでは、バックグランドで実際の統計を続行しますが、設定したリフレッシュ レートに従って「オンライン監視(Online Monitoring)」の統計情報の表示が変更されます。
- 「しきい値(Threshold)」を設定します。
「しきい値(Threshold)」は、ディスクやサブディスクを青以外の色で表示する必要がある、1 秒あたりの最小の I/O 量です。青は、最も I/O の少ない状態で「低い I/O 負荷(Low I/O activity)」を表します。デフォルトのしきい値は 15 です。
- 「ホットスポットの検出に使用するオブジェクト(Hot spot indicator based on)」カテゴリを設定します。
- 変更が終了したら、「了解(OK)」をクリックします。
リアルタイムの統計情報の表示
「ボリュームとディスクのマッピング(Volume to Disk Mapping)」ウィンドウでリアルタイムの統計情報を表示できます。デフォルトでは、「ボリュームとディスクのマッピング(Volume to Disk Mapping)」ウィンドウは統計情報収集スイッチがオフの状態になっています。このスイッチをオンにするには、次の手順を実行します。
- 監視するディスク グループを選択します。
- 「アクション(Actions)」>「ディスクとボリュームのマッピング(Disk/Vol Map)」を選択します。
- 次の項目を選択します。
- 「ビュー(View)」>「統計情報の収集(Collect Statistics)」
統計情報は、リセットされた時点から収集されます(通常、統計情報は、システムを起動または再起動した時点か、オブジェクトを作成した時点のどちらか最新の時点でリセットされます)。
- 「ビュー(View)」>「最新の状態に更新して比較(Compare on Refresh)」
各統計情報要求が前回の要求と比較され、現在高い I/O 負荷が発生している場所が特定されます。
パフォーマンスの監視
パフォーマンスが遅いディスクとして表示するディスクの条件を変更できます。「ビュー(View)」>「 パフォーマンス監視パラメタ(Perf. Monitoring Parameters)」を選択し、「パフォーマンス監視パラメタ(Performance Monitoring Parameters)」ダイアログボックスで設定を行います。このダイアログボックスでは、最もパフォーマンスが遅いディスクおよび次にパフォーマンスが遅いディスクとして示すディスク数、サンプリング間隔およびパフォーマンスが遅いディスクを読取りまたは書き込み、あるいはその両方について示すかどうかを設定できます。
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