一般的な EJB 設定の設定

この節では、サーバー上のすべての Enterprise JavaBean コンテナに適用される、次の設定を説明します。

セッション格納位置

「セッション格納位置」フィールドは、ファイルシステムで非活性化された Beans と持続的な HTTP セッションが保存されるディレクトリを指定します。

非活性化された Beans とは、ファイルシステムのファイルに状態を書き込まれた Enterprise JavaBeans です。非活性化された Beans は、通常特定の時間内のアイドル状態にあり、現在クライアントによってアクセスされていません。

非活性化された Beans と同じく、持続的な HTTP セッションはファイルシステム上のファイルに状態を書き込まれた個別の Web セッションです。

「コミットオプション」フィールドで、コンテナがトランザクション間の非活性化されたエンティティ Bean インスタンスをキャッシュする方法を指定します。

オプション B はトランザクション間のエンティティ Bean インスタンスをキャッシュし、デフォルトで選択されます。オプション C はキャッシングを無効にします。

プール設定

Beans の作成によってパフォーマンスに影響を受けることなく、クライアントの要求に応答するために、コンテナは Enterprise JavaBeans のプールを保持します。これらの設定は、ステートレスセッション Beans とエンティティ Beans にだけ適用されます。

配備した Enterprise JavaBeans を使用するアプリケーションでパフォーマンス上の問題がある場合、プールを作成したり、既存のプールで保持される Beans の数を増やしたりすることによって、アプリケーションのパフォーマンスを向上させることができます。

デフォルトで、コンテナは Enterprise JavaBeans のプールを保持しています。

Enterprise JavaBeans のコンテナのプールの設定を調整するには、次の手順に従います。

  1. ツリーコンポーネントで、「設定」ノードを選択します。
  2. 「EJB コンテナ」ノードを選択します。
  3. 「初期および最小プールサイズ」フィールドの「プール設定」で、コンテナがプールで作成する Beans の最小数を入力します。
  4. 「最大プールサイズ」フィールドで、コンテナが一度にプール内に保持する Beans の最大数を入力します。
  5. 「プールサイズ変更量」フィールドに、「プールアイドルタイムアウト」フィールドで指定した時間を超えて Beans がアイドル状態になった場合に、プールから削除される Beans の数を入力します。
  6. 「プールアイドルタイムアウト」フィールドに、プール内の Bean がプールから削除される前にアイドル状態でいられる時間を秒単位で入力します。
  7. 「保存」をクリックします。
  8. Application Server を再起動します。

キャッシュ設定

コンテナは、最もよく使われる Enterprise JavaBeans の Enterprise JavaBean データのキャッシュを保持します。これにより、コンテナはその Enterprise JavaBeans のデータに対するほかのアプリケーションモジュールからの要求により速く応答できます。この節が適用されるのは、ステートフルセッション Beans とエンティティ Beans だけです。

キャッシュされた Enterprise JavaBeans は、アクティブ、アイドル、または非活性化の 3 つのうち、いずれかの状態になっています。アクティブな Enterprise JavaBean には、現在クライアントがアクセスしています。アイドル Enterprise JavaBean のデータは現在キャッシュにありますが、この Bean にアクセスしているクライアントはありません。非活性化 Bean のデータは一時的に保存されていて、クライアントが Bean を要求した場合はキャッシュに読み込まれます。

キャッシュされた Enterprise JavaBeans の設定を調整するには、次の手順に従います。

  1. ツリーコンポーネントで、「設定」ノードを選択します。
  2. 「EJB コンテナ」ノードを選択します。
  3. 「最大キャッシュサイズ」フィールドで最大キャッシュサイズを調整します。
  4. Bean の作成と破棄のオーバーヘッドをなくすために、キャッシュする Beans の最大数を大きくします。ただし、キャッシュを大きくした場合、サーバーはより大きなメモリとリソースを消費します。キャッシュ設定に対して動作環境が十分であることを確認してください。

  5. 「キャッシュのサイズ変更量」フィールドで、キャッシュのサイズ変更量を調整します。
  6. キャッシュされた Beans の最大数に達すると、コンテナは複数の非活性化 Beans を、デフォルトで 32 に設定されたバックアップストアから削除します。

  7. 「キャッシュアイドルタイムアウト」フィールドで、エンティティ Beans にスケジュールされたキャッシュクリーンアップの間隔を秒単位で調整します。
  8. キャッシュされたエンティティ Bean が一定時間アイドル状態になった場合、Bean は非活性化されます。つまり、その Bean の状態がバックアップストアに書き込まれます。

  9. 「削除タイムアウト」フィールドで、ステートフルセッション Beans をキャッシュストアまたは非活性化ストアから削除する時間を秒単位で調整します。
  10. 「選択内容の削除ポリシー」フィールドで、コンテナがステートフルセッション Beans を削除するために使用するポリシーを設定します。
  11. 「選択内容の削除ポリシー」フィールドに設定されたポリシーに基づいて、コンテナは削除するステートフルセッション Beans を決定します。コンテナがキャッシュから Beans を削除するために使えるポリシーには次の 3 つがあります。

  12. 「保存」をクリックします。
  13. Application Server を再起動します。

関連項目


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